ロシアとの交渉の歴史に日米の密約あり

日露交渉が、安倍総理とプーチン大統領との間でなされ、共同声明が発表されました。

この日露交渉の歴史には、戦後、日本とソ連の間での米国との密約を無視することができません。

第二次大戦末期、日ソ中立条約を一方的に破棄し、ソ連が日本の満州と北方領土に攻め寄せ、北方領土は占拠され、ソ連への強制連行がなされたのは、周知の事実かと思います。

日ソ間に平和条約が結ばれていない背景には、この北方領土問題が大きく横たわっていました。戦後、日ソ間で、2島返還を実行し、平和条約を締結後に残りの2島については交渉を継続していくとの骨子がつくられました。

この内容については、個人的には交渉の流れとしては自然かと思います。しかし、結局、平和条約が締結されることはありませんでした。

何故か？

日本は4島一括返還を要求します。

どうして？

米国が4島一括返還を要求させたのです。

どうして？

日ソ間で平和条約が締結されて、日本がソ連よりとなることを恐れたのです。

その後、この密約は表に出されず、日本は常に4島返還が交渉の基本としてしまったのです。

しかし、時代は変わりました。
中国の存在が、日露米にとって大きくのしかかってきたのです。
問題はそれだけではありませんが、その点については、また明日記載したいと思います。

タグ：ロシア　交渉　北方領土 日本　ロシア　交渉